公立羽咋病院 看護部

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災害拠点病院活動

災害拠点病院として

平成22年12月に石川県災害拠点病院として指定されました。
「災害時における初期救急医療体制の充実強化を図るための医療機関」として、災害時・緊急時にも地域を守り支えます。災害に強い病院を目指し、毎年災害訓練の実施や、自治体・消防署との連携に努めています。

DMATについて

 当院は、平成22年12月に災害拠点病院として指定され、DMAT指定医療機関にも認可されています。
 DMATとは、「医師、看護師、業務調整員(医師・看護師以外の医療職及び事務職員)で構成され、大規模災害や多傷病者が発生した事故などの現場に、急性期(おおむね48時間以内)に活動できる機動性を持った、専門的な訓練を受けた医療チーム」です。Disaster Medical Assistance Team の頭文字をとってDMAT(ディーマット)と呼ばれています。
 当院では、令和3年4月現在、医師1名、看護師4名、調整員2名の7名のDMAT隊員が在籍しています。
 DMATの活動内容は、現場活動、病院支援、広域医療搬送、地域医療搬送を主な活動とし、多岐にわたる医療支援を行います。災害の種類は多種多様で、派遣先によっては活動内容も変わり、通常の診療活動と大きく異なります。災害医療の専門的な知識や技術を維持しながら被災地で活躍できるよう、様々な訓練や研修会に参加し、各機関との顔の見える関係性の構築に努めています。
 防ぎえた災害死や災害健康被害を減らすため、災害拠点病院として適切な対応ができるよう災害時に備え努めていきたいと思います。

( DMAT看護師 畑谷 幸代)

原子力災害対策

原子力災害医療協力機関

災害時において、放射線による被ばくの恐れのある傷病者に対する初期診療の実施や原子力災害対策への協力を行うため、当院は原子力災害医療協力機関として石川県に登録されています。

原子力災害対策チームについて

当院では原子力災害医療協力機関としての対応を行うため、原子力災害対策チームを設置しています。
原子力災害が発生した際には放射性物質による汚染傷病者の除染や治療、放射線測定、避難対応など、専門的な知識や技術が必要とされます。これらに適切に対応出来るようマニュアルの整備や研修会への参加、災害訓練などの活動を行っています。
平成30年は放射線による汚染傷病者を受け入れるという想定の基訓練を行いました。 もしもの時に備え、今後も体制強化に努めていきます。

災害派遣実績
2011年3月11日の東日本大震災。放射線被曝調査班1班、医療チーム3班を派遣しました。

3月16日~19日:放射線被ばく調査班 福島県郡山市、県中南部西郷村等 (医師、診療放射線技師、看護師、事務調整員 各1名)
3月26日~29日:医療チーム 宮城県南三陸町 (医師、看護師2名、事務調整員)
4月12日~15日:医療チーム 宮城県石巻市 (医師、看護師、理学療法士、臨床検査技師)
7月6日~7月10日:医療チーム 宮城県石巻市 (医師、看護師2名、理学療法士)

4年ぶりの邂逅~東日本大震災、支援を忘れない~

 平成27年10月22日、福島県西郷村 佐藤正博村長が当院を訪れました。
 東日本大震災が発生した5日後の平成23年3月16日~18日、公立羽咋病院の災害チームは福島県西郷村を訪問し、住民の被ばくを測定するスクリーニング検査を行いました。佐藤村長は、その時の感謝の気持ちを伝えに当院を訪れました。
 西郷村は、放射能漏れ事故のあった福島第一原発から西に83キロに位置します。佐藤村長は、地震後の原発事故について「得体のしれないものが迫っている」と感じたそうです。駆けつけた公立羽咋病院の医師たちの姿は「右往左往していたときに、天使のように感じた。院長自らが訪問してくださり、たいへん心強く思いました」と語られました。
 公立羽咋病院は県からの要請を受けて、当時の鵜浦院長、荒井看護師長、井戸主任放射線技師、石井総務課主任の4名が3月16日~18日に西郷村に入り、200名余りの測定を行いました。当時、福島県庁の対策本部に参集した医療機関の中ではもっとも小規模な病院でしたが、災害時医療を実践できたことは職員のモチベーションになっています。
 佐藤村長は、当院で当時の4名と歓談の後、病院を開設する羽咋郡市広域圏事務組合の組合長である山辺羽咋市長を訪問し、「感謝の言葉を申し上げます」と繰り返しお礼を述べられました。